近畿の住宅着工、貸家が牽引しコロナ前水準に(4月)

2021年4月度新設住宅着工戸数は、前年同月比7.1%増の7万4521戸と2か月連続増加(市場予想中央値は3.5%増)、季節調整済み年率換算値では前月比0.3%増の88.3万戸となりました(日経新聞)。

前年比グラフ

ただ前年同月(の数字)は、新型コロナウィルスによるパンデミックによる異常値と言えるので、ここは2年前(2019年)の同月比も見ておくべきでしょう。

2年前同月比変動率では、全体総戸数はまだマイナス(▲6.2%)圏に沈んでいます。

ただ近畿圏については2年前同月比でも、アパートなど貸家の繰越需要が爆発し、一気にコロナ前の水準に戻っている状況です。

ようやくワクチン接種が進みだすなか、株式など膨らんだ金融資産を実物資産にシフトする動きが全国的に加速するのでないかと感じます。

不動産市場は低金利継続の追い風もあり、2021年の新設住宅着工件数は貸家、持家、分譲すべてで、10年ぶりの低迷に終わった2020年をかなり上回ることになりそうです。

ウッドショックなどの懸念材料はあるものの、2年前の2019年(この年も消費税増税がらみで落ち込んだ)の90.5万戸超えを期待したいです。

年間着工数推移

特に近畿圏は、従来から貸家建設が住宅着工件数全体をを牽引してきていたので、この貸家がエンジンとなり全体着工戸数を伸ばしていくはずです。






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マンション需要強く契約戸数は前年超え続く(近畿圏4月)

近畿圏マンション4月度は、発売戸数1,028戸で契約率63.6%だったものの引き続き買い意欲が強く、市場は好循環が続いています(1LDK以下除く)。

首都圏では1億円以上の初月契約率86.4%(309戸/267戸)と爆発的な売れ行き、アメリカでも住宅需要が伸び木材価格暴騰(ウッドショック)と、コロナ禍はワールドワイドで住宅取得マインドを刺激しているようです。

首都圏近畿圏初月契約率推移。首都圏は好調維持。

前年(と前々年)4月がコロナ禍などで異常値のため、近畿圏の直近5年同月比較をしました。今年は契約率劣るものの発売戸数は好調だった2017、18年並みとなっています。

直近5年

初月契約率よりも重要な(発売)初月契約戸数推移。9ヶ月連続で前年を上回り、買い需要の底固さが窺えます。

価格帯別4月発売戸数と契約率。首都圏ほどではないものの関西も億ション好調で、富裕層の実需が掘り起こされている感じ。

価格帯別

2021年近畿圏マンション市場は、発売戸数契約率共に年後半まで順調に推移しそうな勢いです。

発売数と契約率

◆コロナ禍で投資用ワンルーム発売は激減

コロナ禍後のマンション市場では、実需向けの郊外部ファミリー物件や高額物件が勢いを強めた反面、投資用ワンルーム分譲の供給数は、メインとなる大阪市内でこの1年43%の大幅発売減です。

大阪市内の分譲ワンルームマンション発売戸数推移。
大阪市ワンルーム

大阪都心部の飲食業や小売り業が、コロナ禍でダメージを受けている影響があるのでしょう。

近畿圏4月の指標。ワンルームの供給がなかったので1戸当り価格は大きく上昇しています。

・発売戸数1,093戸(前年同月比121.3%増)
・契約率    62.0%(前年同月比15.9ポイントダウン)
・1戸当り価格  5,356万円(前年同月比56%アップ)
・1㎡当り単価  77.5万円(前年同月比22.2%アップ)

低金利や金融資産の増加などで(将来のインフレ懸念もあり)当面新築分譲マンション市場にはフォローの風が吹いていそうです。

新築戸建住宅も簡単には収束しそうにない今回のウッドショックで、価格上昇の可能性があるように思います。






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広島、DeNAなどプロ野球2020年コロナ禍の決算

新型コロナ禍に見舞われた2020年のプロ野球界は、開幕延期・無観客試合などで、球団経営環境の厳しい1年となりました。

球団経営は、チケット収入、広告・スポンサー料、放映権料、グッズ・飲食売上、ファンクラブ会費等から選手年俸や運営費(移動費・宿泊費)を支払う現金商売です。売上激減の2020年はキャッシュが回らず、資金繰りはタイトだったでしょう。

セリーグでは広島、DeNA、ヤクルト3球団で2020年度(2020年1月1日~12月31日)決算公告がされています(巨人、中日非公表、阪神は3月決算)。

そのセリーグ2020年シーズン観客動員数は、前年300万人以上動員した阪神や巨人が6分の1の約50万人と大幅下落し、広島東洋カープが53.8万人(前年比168.2万人減)で最多という結果でした。

観客動員数

一方、球団経費で大きい選手年俸は通常シーズン同様の支払いです(ソフトバンクは別格として、広島やDeNAの総年俸はかなり上位)。

◆コロナ禍で球団経営は大ダメージ

そんな厳しい経営環境下の決算では、独立採算制で球団経営優等生広島カープが大幅赤字に転落しました。
一方、ヤクルトは1億5千万円の赤字にとどまり、DeNAは5.2億円の黒字とまりましたが、どちたも親会社から相当な額の赤字補填がなければ到底不可能な決算数字です。

比較テキスト

DeNAを100とした3球団の貸借対照表。流石に広島東洋カープのBSも利益剰余金が減り、負債>純資産です。DeNAは2015年に横浜スタジアムを取得(友好的TOBで)しているので、固定比率が高くなっています。

自前の球場を持たず明治神宮に球場使用料を支払っている経営規模の小さいヤクルトは、スタジアムビジネスが出来ない分非常に厳しいですが親会社は広告宣伝と割り切っているのでしょう。

広島とDeNAの当期純利益推移。

カープDeNA純利益

DeNAはチーム(ベイスターズ買収は約100億円といわれる)の資産価値維持向上のためにも、赤字決算は避けたかったのかもしれません。

広島東洋カープの業績は中国新聞デジタルによると
●売上高:85億5735万円(▲83億4489万円)
●入場料収入:16億6000万円(▲41億3500万円)
●グッズ収入:13億5600万円(▲22億8800万円
と大きな減収です。

売上の構成比もこの1年ですっかり変わりました。

「その他のカテゴリー」に含まれる放映権料、広告・スポンサー料、ファンクラブ会費などは比較的減収幅が小さかったようです。

このコロナの猛威は続いており、各球団のコロナ対策費用もかさむ訳で、今期も極めて厳しい球団経営になるでしょう。

今年甲子園に行ったのは春のオープン戦だけですが、球場内の売店が全部閉まっており全く寂しい限りでした。何とか早く、佐藤輝タオルで心おきなく応援できる日が来てほしいものです。






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