ミナミの住友商事心斎橋ビル、独ファンドに

コロナ禍により全国一の大幅地価下落に見舞われたミナミで、コロナ後のインバウンド急回復を期待した内外不動産ファンドによる商業ビル高値取引が相次いでいます。

特に、大阪の商業地地価最高価格をキタのグランフロント大阪南館と争う「住友商事心斎橋ビル」の200億円台前半での売買報道には驚きました。

昨年末の道頓堀ゼロゲート、心斎橋筋1丁目の店舗ビル底地(30億円)、同2丁目東急不動産再開発の都市型商業ビル(90億円、現Gビル心斎橋05)に続く大型取引です。

地図

◆住友商事心斎橋ビルは独デカが取得

戎橋北東袂にある商業ビル「住友商事心斎橋ビル」を、ドイツの「デカ・イモビリエン」が取得し(日経不動産マーケット情報)、同社運営の不動産ファンドに組み入れられるようです。

この物件は、もともとはKPOキリンプラザ大阪跡地を丸紅出資SPCが取得し、都市型商業ビル「ラズ心斎橋」として再開発したものです。

道頓堀の戎橋北東に接し視認性抜群という、小型ビルとして稀有な立地に建つこのビルオープン時は、関西初出店ファストファッションH&Mをキーテナントととしていました(現在はドラッグストア)。

シンプルな建物外観と高級感・おしゃれ感のある「心斎橋」という地名を入れたビルネーミングなど、当時としては立地の適性やポテンシャルを最大限引き出す秀逸な再開発プロジェクトだったと思います。

住友商事が取得したのは地価爆上げ中の2年前(2019年)で取得額は208億円で、今回の取引額は、200億円台前半と言われています。
公的価格が大きく下落し、賃料収益が減っても実勢取引価格は世界的な金融緩和もあり、コロナ前よりもむしろ上がっているのかもしれません。ミナミの希少性ある商業地物件は完全に売り手市場になっていると感じます。

住商ビルテキスト

ここは公示価格と基準地価共通ポイントで、半年ごとの地価推移グラフ。
賃料収入は頭打ち(または下落)でも買い需要強い心斎橋は、大幅な基準地価下落には至らなさそうです。

地価推移

◆サンドラッグ心斎橋中央店ビルの買主は日本都市ファンド

売買が報道されていた、東急不動産再開発の商業ビル(サンドラッグ心斎橋筋中央店)の買主は、日本都市ファンド投資法人であったことがわかりました(日本都市ファンド投資法人ニュースリリース)。

取得額は90億円ですが何と、焼却後NOI(ほぼ賃料収入)が4.9%ということです。
サンドラッグ心斎橋中央店の公示価格に関する鑑定書では、想定賃料坪約7万6千円ほどだったはずで実際の賃料はその3倍以上のようです。

インバウンドが回復しても、心斎橋筋商店街の1階店舗賃料は暴騰しているので、賃料支払い能力のある業種はやはり限られるでしょう。

Gビル

ドラッグストアは、リモートワーク普及などで高収益の化粧品が売れないのも痛いはずです。長期契約だとは思いますが減額請求や退店はないのでしょうか。






カテゴリー: 不動産 パーマリンク