新名神沿道の川西にESRが超大型物流施設計画

新名神高速道路(神戸~高槻)に近接する約92haの元住宅開発用地で、物流不動産大手ESR(と地権者)が巨大物流施設開発を計画していると報道されました(2020年12月神戸新聞)。

計画地は川西市の舎羅林山(しゃらりんざん)北側にあり、川西ICに約3km、大阪市内に約40分の交通利便性と雇用確保も有利という物流立地ポテンシャルが高いところです。

宅地開発計画が2回も中断したため、広大な住宅用地跡(2500戸規模)は宅地造成がほぼ終わったまま長期間放置されていましたが、物流施設が完成すれば敷地規模としては国内最大となるでしょう。

同じ川西IC付近では、プロロジス(物流施設専門米系ディベロッパー)の「プロロジスパーク猪名川」が今夏竣工予定で、こちらは猪名川町の町有地(約45ha)を活用し、延床面積(2棟)37.6万㎡は国内最大級です。

大阪湾臨海部に集中していた物流施設開発の重点が、新名神インターチェンジ付近へとシフトしているのは、京阪神はもとより西日本全域へのアクセス性の良さから物流ハブとしての機能が期待できるからです。

近畿幹線道路

プロロジスパーク猪名川の概要。防災広場も整備されます。

なお、ESRは昨夏尼崎臨海部の元パナソニック工場跡で「ESR尼崎ディストリビューションセンター」(延床38.8万㎡)を稼働させており、Eコマースの急拡大を追い風に関西圏で資金潤沢な外資系デベロッパーによる巨大物流施設開発攻勢が止まりません。

◆バブル期の遺産が30年を経て物流施設用地として蘇る

この新名神川西IC付近での「プロロジス」と「ESR(計画段階)」の物流施設用地は、どちらも長期間塩漬けとなっていた土地だという共通点があります。

プロロジスパークの敷地はゴルフ場や住宅団地開発を目論んでいたゼネコンが、バブル崩壊で猪名川町に寄付したものであり、ESRの舎羅林山北側用地も大型住宅地建設計画が金融機関の破綻で頓挫し巨額の市税を滞納し続けていた土地です。

舎羅林山開発用地は未活用のまま市税が滞納されていて、財政が厳しい川西市にとって長年の懸案事項でした。
今回の計画が順調に進めば、毎年数億円の税収や雇用の創出、地域交流などが見込めるものとなります。

既に開発計画の事前協議が始まり、周辺環境との整合などの課題解決に市も全庁挙げて取り組んでいくことでしょう。

ESRらの計画では、物流ゾーンに物量施設4棟と工場ゾーンに流通加工などの工場4棟ができるようです(各報道)。巨大物流施設では、保管だけでなく流通加工や拠点での生産などまで含めた多機能・高機能性が進んでいます。

(新聞記事などをもとに敷地計画予想図的なもの)

配置イメージ図

保管施設とは別に工場ゾーンに4棟もの工場建設なら、相当な規模や機能を持っているはずで省人化が進んでいても2,000人以上の雇用が期待できそうです。






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