住宅着工戸数11月、減少幅も小さく回復基調へ

国土交通省から発表された2020年11月度新設住宅着工戸数は、前年比3.7%減の70,798戸と前年同月比17か月連続の減少となりました。しかし、減少が続くものの繰り延べられた需要を取り込むことで減少幅は徐々に小さくなってきています。

消費税増税反動減やコロナ禍で大きく失速した2020年新設住宅着工戸数も、ようやく回復基調が強まってきて、特に貸家の減少が続くなか、実需の持家や分譲住宅が上向いてきたのは好材料といえるでしょう。

前年比推移

ただ、新型コロナ第3波感染拡大が続いた12月の結果次第ではあるものの、消費税増税で低調に終わった2019年に比べて2020年は更に少ない戸数となるのは確実で、やはり厳しい結果です。

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また、季節調整済年率換算値は前月比2.3%増の82万戸と4ヶ月ぶりに増となりました。リーマンショックによる2009年の落ち込み以来の80万戸割れとなるかどうか微妙な状況になっています。

戸数年間

首都圏の着工戸数は軟調、近畿圏はしっかり

地域別の着工戸数では近畿圏が堅調、首都圏が弱い動きと明暗が分かれました。

首都圏近畿圏

コロナ禍で人の移動の制約もあり、東京圏人口は転出超過が続くという状況なので、市場規模の大きい首都圏も当面住宅着工件数V字回復というようなことは期待できないでしょう。

前月▲8.5%(前年同月比)だった中部圏は、11月も▲14.7%と大きく落ち込み厳しい状況が続いています。

◆近畿は7.9%増(前月比9.4%増)分譲マンションが大幅増

首都圏や中部圏の苦戦が続くなか、前月に続き近畿圏は分譲住宅特に分譲マンションの大幅増があり順調でした。持家が(4月以降)右肩上がりを維持しているのも目立ちます。

持家貸家

首都圏1都3県に2度目の緊急事態宣言が発令されることが決まりました。今回の緊急事態宣言は最も感染リスクの高い「飲食の場」が対策の重点となっており、前回とは少し様相が違います。

しかし、例年1月半ばから2月にかけてが不動産の最需要期なので、不動産購入マインドの冷え込みが懸念されます。また、外出自粛などが広がれば、オンライン営業で代替は容易ではなく、不動産業界の業績への影響は大きいでしょう。






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