分譲マンションの着工大幅増、近畿5月

2020年5月の新設住宅着工戸数(全国)は63,682 戸で前月の4月比で7.9%の減少、前年5月比では12.3%の減となりました(6月30日国土交通省)。

住宅着工戸数の推移。2020年1~5月累計は、2019年の約89%と弱い動きです。
5月の季節調整済年率換算値は 807,000戸(前月比 1.3%増)という結果でしたが、今後コロナ禍による着工数下振れが、貸家や分譲ワンルームマンションなど中心に顕著になるでしょう(アパート建築大手大東建託月次速報は受注高急減)。

住宅着工

全国と近畿圏での利用関係別着工戸数。

着工戸数テキスト

持家の着工戸数(全国)が前年比20.7%減と大きく落ち込んだのは、新型コロナウィルス禍による営業自粛で対面営業が十分できなかった影響ではないかと思います。
それでも現在のところは、住宅着工に関して新型コロナの影響が他業種に比べ相対的に小さなもので済んでいるという印象です(ただし、元の水準に戻るのには相当時間がかかりそう)。

持家・貸家・分譲すべて前年比減となるなか、近畿圏の分譲マンション着工だけが倍増となったのは、京都府と兵庫県で大きく増えたのが要因です。

兵庫県のマンション着工急増はともかく、マンション供給が極端に絞られていた京都で一気に伸びたのは、インバウンドバブルが弾け、事業用地開発がホテル一辺倒からマンション開発に回帰する兆しかもしれません。

◆大阪も5月着工戸数は分譲マンション順調

近畿の2020年5月新設住宅着工戸数は、10,131戸で新型コロナ禍で着工減少のエリアが多い中、前年同月比1.2%の減にとどまりました。

持家などが大きく減となったものの、分譲マンションの着工戸数は2,762戸と、前年同月比116.3%で倍以上の着工戸数(前月比は27.5%増)となったのが大きいです。

大阪府の5月分譲マンション着工戸数は1,140戸(前年同月比13.3%増)で、京都(681戸)や兵庫(941戸)ほどの前年同月比大幅増とはいかないものの、昨年秋からの増加傾向は継続しています。

大阪府のマンション着工

また、近畿圏マンションの新設着工住宅総床面積は76,813㎡で、前年同月に比べ28.3%増となっているのは狭小のワンルームマンションの着工減によるものでしょう。
総床面積を着工戸数で割ると、共用部込みで1戸当たり約67.4㎡となります。

地価をつり上げていたホテルが凋落し、事業用地の価格は確実に下がるでしょう。用地取得合戦でホテル用地に太刀打ちできなかったマンションデベロッパーにはチャンスです。
土地取得価格低下で、分譲マンション価格も下がるなら消費者にとっても良いことです。






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