新設住宅着工戸数、近畿の3月は投資用増加か

2020年3月の新設住宅着工戸数は,70,729 戸(全国)で前月2月比では12%の増も、前年同月比では7.6%の減少となりました。前年比で持家,貸家及び分譲住宅の総てが減少したためです(国土交通省)。

3月の住宅着工に関し新型コロナの影響はそれほど大きく出ていないように見えます。本格的な悪影響は4月以降に出るのか、あるいは相対的に小さい影響で済むのかは4月の結果でわかるでしょう。身近なところでは注文住宅の一戸建てが普通に着工しているので、少なくとも個人向けはさほど深刻な落ち込みにはならない気もするのですが。

住宅着工テキスト

個人向けはともかく、大手ゼネコンの大型工事が止まったり部品調達の遅れなどで分譲マンションの着工はやはり今後若干影響がでてきそうです。

◆大阪はワンルームの着工戸数が1月と3月大幅増?

近畿の2020年3月における新設住宅着工戸数は、11,646戸で前月比6.1%増、前年同月比は0.2%の増でした。

そのうち分譲マンションの着工戸数は、2,296戸で、前年同月比4.7%減(前月比較では18.1%減)となっています。

近畿の分譲マンション着工戸数の大部分を占める大阪府のデータが下図です。販売状況は芳しくないものの、先送りされていた新規のマンション着工が昨年秋から明らかに増えてきています。3月は1,656戸の着工でした。

大阪府戸数と前年比

ただ、堅調な着工数の内容はやや問題で、3月の大阪府の分譲マンションの新設着工住宅総床面積は、前年同月に比べ21.5%も減少しています。前年同月とは着工戸数がほぼ同じ位だったにもかかわらずです。

・2019年3月
  着工1,686戸、床面積118,185㎡(一戸当り平均70.1㎡
・2020年3月
  着工1,656戸、床面積92,751㎡(一戸当り平均56㎡

一戸当り平均面積は総床面積(玄関ホール、エレベータホール、階段、廊下、管理人室など共用部分も含む)を単純に着工戸数で割って算出したものです。従って3月に着工した大阪府の分譲マンションのかなりの部分が、専有面積20㎡程の投資用ワンルームマンションの住戸だった可能性が高いことになります。

大阪では1月も戸当たり平均床面積が44.1㎡!と、着工数707戸のうちの相当数がワンルームタイプだったと推測されます(2月は着工2,293戸で平均床面積76.3㎡)。

これらの物件の販売が始まる1年後、コロナ大不況が到来していても実需低価格帯マンションの需要がそれほど落ち込むことはないものの、不動産投資需要がどうなっているかは全く読めないと思うのですがどうなんでしょうか。






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