マンション実需向け発売、契約数共に40%超の大幅減(近畿)

近畿圏マンション市場動向2月度が発表されました(不動産経済研究所)。
2020年2月は、実需ファミリー向け物件の発売数が前年同月比マイナス40%の大幅減となり、契約率も63.8%と低迷。結果として発売月に契約出来たのはわずか369戸にとどまり前年同月比マイナス44%と激減です(1K~1LDKの投資用・コンパクト除く)。

2月上旬から新型コロナウィルスの影響が出ていたので、かなりその影響は受けているのですが、3月はより大きな打撃を受け、2月以上の落ち込みになるのは避けられないでしょう。リーマンショックの悪夢が蘇ります。

ワンルーム系コンパクト型が近畿2月の全発売数のうち45%を占めるなど投資用の異常な堅調さと対照的に、実需ファミリー向けは落ち込む一方です。

発売数と初月契約率の前年比較(1K~1LDK除く)

発売数と契約率

2月の価格帯別発売数と初月契約率の推移。事業主側が販売戸数を絞っているのに低価格帯以外の初月契約率は前年を下回り、販売不振が顕著。高額物件は選別が厳しく、ほとんど売れていないという位厳しい販売状況です。

価格帯別

一方首都圏も6か月連続の発売数減で、2月は前年同月比35.7%の僅か1,488戸と発売数を大きく絞り込みました。しかしそれでも契約率は60%に至らないという惨状です。東京オリンピック開催も延期などになれば更なる悪化もありうるでしょう。

首都圏近畿圏

ここ1年位、首都圏と近畿圏の折れ線が似たような動きになってきました。近畿圏も普通では買えないほど価格が上昇したという事だと思います。

◆マンション購入の繰越需要(ペントアップ)は期待できるか

百貨店、小売りなどの3月速報値でも、新型コロナの影響をもろに受けた3月前半の売上は前年の半分以下と壊滅的です。不動産販売も、最需要期で春商戦として盛り上がる3月なのに、2月以上の苦戦になるでしょう。

問題は、新型コロナ終息後に繰越需要が顕在化するのかどうかです。外出手控えムードが終わり経済が復調すれば、国内旅行などの需要は爆発すると思います(個人的にも外国人のいない静かな京都や温泉地、北陸などへは行くはず)。

外食もその種の需要が確実にありますが、不動産(実需の)はどうなるのかです。やはり他と違い価格が大きい分、経済全体が多少落ち着いても元の市場環境に戻るにはかなりの期間が必要な気がします。

近畿圏2020年2月度の指標

不動産経済研究所発表のデータです。今月はワンルームなど投資用物件が半分近くを占めているので、エンドユーザーには契約率など各数値は参考になりません。

・発売戸数   1,035戸(前年同月比19.2%減)
・契約率    75.3%(前年同月比0.5ポイントダウン)
・1戸当り価格  3,370万円(前年同月比13.2%ダウン)
・1㎡当り単価  67.1万円(前年同月比2.6%アップ)

リーマンショック時は、黒字経営でも資金繰りに窮したデベロッパーの破綻がありましたが、今回はどうでしょうか。

また最近は近所でも、リモートワークや在宅勤務が増えているような気配があります。今後も定着するようなら、行き過ぎた駅近至上主義が後退し少し安い郊外不動産が復活するかもしれません。






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