SREHD(旧ソニー不動産)はIPO負け組から脱却できるか

昨年12月東証マザーズに新規上場したSREホールディングス(以下SRE)の初値は、公募価格を6.6%下回る結果に終わりました。東証マザーズの2019年新規上場64社中9割が公募価格を上回る初値をつけるなか、初値騰落率ワースト5に入って(4位)しまいましたが、その後も株価は低迷を続けています。

IPO企業の株価

これでは大株主ソニーのための上場だったと言われかねないでしょう。ソニーは今回の第三四半期決算で、SRE株の売却等により約172億円の営業利益を計上しているのです。




週末2月14日(金)SREは2020年3月期第三四半期決算を発表し同時に(満を持して?)通期業績予想を上方修正しました。しかし、市場は反応せず週明け17日(月)の株価は上掲のように前日比-1.9%で終わってしまいました。

SREによる修正後の通期業績予想では、1~3月の第4Qで売上高が急増することになっています。4Qに開発済みのAIFLATという収益マンション2棟約9億円分の引渡しがあるからです。
ただ、売上高(利益)が期ごとに大きくブレるのは、不安定で好ましくはないでしょう。

利益推移グラフ

◆SREの今後をどうみるのか

SRE社は、上場時にITの高度なテクノロジーやAI技術をもつ不動産テックと喧伝されていましたが、売上の実態は売買仲介と不動産開発・販売がメーンとなっている旧来型不動産会社と言えます。

「おうちダイレクト」からの仲介収益を、会社が分類するITセグメントではなく、仲介などの不動産関連事業に含めるとITやAIは、まだまだ経営の柱にはなり得ない規模です。

不動産関連収益

主力の仲介業の中身は、創業時批判していたはずの両手仲介を含む一般仲介で(なりふり構わず?)収益をあげているようです。ただ、現状の限定的な店舗展開や取扱物件、エリアなどから、リテールの仲介領域で今後の大きな成長は見込めません。法人仲介次第というところだと思います。

売上構成比

看板の「おうちダイレクト」は既に4年半も稼働していながらこの程度なので、セルフ売却(買主から手数料)は無論のことプロフェショナル売却(売主から手数料)も伸びしろがあるとは考えられません。

法人向けのIT業務支援機能サービスやAIクラウドも粗利益は大きくても、1案件が高額となるので上手くいっても漸増ペースになるのではないかと思います。
(成約)価格推定エンジンも、難易度の高い一戸建てを除く中古マンション限定であれば、普及にも限界がありそうです。

結局SRE社の業績は、短期的には不動産販売=AIFLATという一棟もの収益マンションの開発販売事業で売上高や利益をどう確保できるか(及び大口の法人仲介)、にかかっているのではないでしょうか。

以上根拠のない私見です。投資は自己責任で。






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