新築マンション市場、消費増税×新型コロナの二重苦来るか(近畿圏1月)

新築分譲マンション市場動向(近畿圏)2020年1月度が発表されました(不動産経済研究所)。

昨年秋以降のマインド悪化が更に深刻化した1月実績です。例年12月に大量発売、翌1月は発売大幅減というパターンになるとはいえ、今回は減少幅など極めて大きくなっておりマンション市場の混迷は深まっています。

近畿圏マンション市場動向1月度の結果で目につくのは
(1)毎月コンスタントに3~4百戸の供給があった投資用ワンルーム系の発売がほぼ皆無
(2)実需層向け(1K~1LDKタイプ除く)物件発売数が約21%、、発売月契約戸数が約27%近く減少していることです(前年同月比)。

価格帯別

(1)のワンルーム系がほぼ皆無になったのは、昨年騒がれた関西地場大手プレサンスコーポレーションが売出し数を絞ったのかもしれません。

同社は、2019年分譲マンション供給数住友不動産に次ぐ全国2位、近畿では断トツの首位(同社HP)を誇るデベロッパーです。その供給量の多寡は近畿圏のマーケットデータに影響度大ですがおそらく2月には平常値に戻っているでしょう。

(2)の発売数大幅減は、事業主側が売行き不振を見込んで販売先送りやより細かく期分けして売り出していることによるものと思います。深刻なのは初月での契約戸数激減です。価格高騰に加え、消費増税で購入マインドが冷え込んでしまったままです。

また、フラット35不正利用多発に伴う審査厳格化なども影響があるのかもしれません。

契約戸数

一方、首都圏の発売数も1月は前年同月比34.5%で僅か1,250戸に急減しており、契約率が多少回復しているとはいえこれでは厳しいです。

首都圏近畿圏

新築マンションのモデルルーム来場者指数(全国)も、消費増税前の昨年7月から大幅に悪化し、2020年1月は2016年4月以降最悪の結果でした。
モデルルーム来場者指数

◆2月以降は消費増税×新型コロナのダブルパンチを受けるか

注意すべきは1月実績は新型コロナ肺炎の影響がそれほど加味されていないということです。
昨日(20日)梅田を歩いていても、百貨店、小売り、外食は相当厳しくなると感じました。
今後5~6月位まで外出手控えムードが続くと経済全体は勿論、不動産販売もリーマン以来の打撃を受けることになるでしょう。

今年前半の低迷は仕方ないとしても、新型コロナが落ち着いた後の年後半で、前半の買い控えの大幅反動増でもあればいいのですが、そんなにうまく事が運ぶのかどうか。いずれにしても、インバウンド効果を享受してきた関西特に大阪は、一転ピンチです。

◆近畿圏2020年1月度の指標

不動産経済研究所発表のデータです。今月はワンルームなど投資用物件が含まれない各数値は実需によるものがほとんどです。1戸当たり価格上昇は、コンパクト狭小タイプがなかったからです。

・発売戸数   621戸(前年同月比40.5%減)
・契約率    66.8%(前年同月比3.4ポイントダウン)
・1戸当り価格  4,296万円(前年同月比14.4%アップ)
・1㎡当り単価  62.9万円(前年同月比1.4%ダウン)

周囲でも行事や旅行の取りやめが続いたり、仕事が減ったという人が多かったり大変です。






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