2020年マンション市場、価格高止まり低迷長期化?(近畿)

国土交通省から建築着工統計(令和元年分)が公表されました。
注目の近畿地区建築工事費については、「RC造(鉄筋コンクリート造)」が、前年比8.5%のアップという結果でした。マンション建築に関して資材はもちろん鉄筋工、型枠工などの労務費も上昇で、変動の少ない木造住宅の建築費とは対照的です。

工事費指数

マンション(RC造)は強度や耐震性などから今の工法を変えるのは難しく、工業化によるコストダウンが難しいです。建築資材や労務費が大きく下落する要素がなく、マンション用地も上昇で新築マンション販売価格は、当面高止まりということにならざるを得ないでしょう。

また国土交通省が集める不動産取引価格情報をもとに作成される、「不動産価格(住宅)指数」でもマンションは上昇が続いており、仲介(中古)物件でも新築販売価格上昇に連動する動きとなっています。

東京オリンピックの特需がなくなる2020年はマンション価格も下落する(土地も工事費も下がるので)という予測は外れてしまいました。

高騰した販売価格に下落の兆しのない2020年近畿の新築マンション市場は、年後半急速に購入マインドが悪化した2019年の悪い流れを引き継いだまま低迷期に入るのでしょう。
近畿で比較的よく売れていた3,000万台~5,000万円台の物件は、2019年に2割ほど発売戸数が減りました。2020年は特に3,000万~4,000万前半の物件の新規供給がより減少すると思われます。2017、2018年頃高値で土地取得したものなどの販売が始まり、下限価格が切り上がっていきそうだからです。

価格帯別2019




◆新築マンション市場(近畿)は低迷続く

不動産経済研究所が発表した「近畿圏マンション市場予測ー2020年供給予測」では、近畿圏の新規発売数を2019年とほぼ同じ17,000戸と予測していますが、とても達成できそうにない数字です。

マンションデベロッパーの方も、竣工完売を目指すのではなく、販売長期化前提で販売期分けを細かくし値引き販売を極力避ける販売戦略をとるようになると思います。いわば住友不動産方式(?)が一般化しそうな状況です。

おそらく関西でも、新築マンションの需要の一部は、中古マンションや新築ミニ戸建て住宅へ移行するでしょう。特に戸建ては今後都心部の狭小地などで増えるような気がします。

今年ご子息が結婚予定という方から新築マンション購入の是非やタイミングを聞かれていますが、どう答えるか悩ましいです。






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