明浄学院消えた土地売却の手付金21億円

大阪市阿倍野区(文の里)の一等地にある明浄学院高校の土地一部売却に係る手付金21億円所在不明との噂が広まっていましたが、ついに事件化しました。

明浄学院高校は、大阪観光大学の経営母体でもある「学校法人明浄学院」が運営する女子高です。その学校法人の女性元理事長など5人が、高校敷地の一部(グランド部分?)を売却して得た手付金21億円を、仲介を行った不動産会社に預けるなどした後、横領したとの疑いで逮捕されました。

土地売買は2年前のことですが、買主で最終的な土地取得者になるはずであった、地場大手不動産会社「プレサンスコーポレーション」の部長までもが業務上横領の共謀容疑で逮捕されているのは驚きです。

土地取引の流れ。
手付金21億円は何と契約当日中に買主側に還流しています。プレサンスコーポレーションとピアグレース間の土地売買予約は事前に終えていたのでしょう。

取引図

報道では、当該元理事長は2016年4月副理事長として学校経営に携わるようになった際、経営権を握るためピアグレース側から18億円を借り入れており、その借金の返済に充てるための犯行(?)とみられているようです(産経デジタル イザ)。
アベノミクスでマンション用地が高騰するなか、阿倍野区の希少かつ広大な校地という土地資産に目を付けたのでしょう。そして法人理事長の職権を利用して高校の敷地全体を70~80億円近くで(坪単価170万~190万位)売却し、経営権奪取に投資(?)した18億円を遥かに超える私益を得ようとする大胆な計画だったように見えます。




明浄学院は、地下鉄谷町線文の里駅東側徒歩3分の距離にあり、西、北、南及び東側も接道しているという好立地で、13,782.17㎡(約4,169坪)あります。上記売買契約の対象になっているのは学校敷地全体の約半分位の土地かと思われます。しかし東側含めると四面接道!という地型の土地で、希少なマンション用地となり得るためマンションデベロッパーとしてはどうしても手に入れたいところだったのでしょう。

明浄学院地図

2年前に積水ハウスの地面師事件が世間を騒がせましたが、希少なマンション用地の争奪戦は激しくどうしてもマンションデベロッパーは用地取得に前のめりになるのはやむを得ないかもしれません。ただ土地取引に関し、業務上横領についての共謀の疑いをもたれるというのはいくら何でもまずいでしょう。

いずれにしても、大きな土地の含み資産をもつ学校法人の理事長職に狙いをつけて乗り込んでくるなど、素人のできる仕事とは思えません。学校法人には国からも大阪府からも補助金が出ています。不明の21億円の行方や5人の役割などに関する事実解明が待たれます。

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