近畿の住宅投資に陰り、景況悪化に向かうか

近畿経済産業局が公表する近畿の経済動向令和元年7月では、「近畿経済は緩やかに改善されている」とされています(5月の指標中心)。ただし住宅投資だけは「持ち直しの動きに一服感がみられる(↓)」とマイルドな言い回しながら、前月公表分からは下方修正された判断となりました。

確かに自宅周辺の仲介物件も、動きが急に止まった感じがしていたので、感覚的にも納得の判断です。世界経済の減速感が高まるなか、長く続いた不動産業の活況も転換期にきていて、東京五輪後に来ると言われていた不動産不況が現実味を帯びてきつつあるようです。

時代の変わり目

令和になって平成の勝ち組(例えば吉本興業)の手法が叩かれる、パラダイムシフトが進行しており当面こういった動きが続くでしょう。安泰だった不動産業界でも、詐欺的手法の横行が明るみに出たことで異常な過熱ぶりだった不動産投資がまず落ち込んできています。実需も、価格上昇ほど所得環境が良くなっていないので当面浮上するきっかけがありません。

景気先行指標としての住宅着工件数。「山高ければ谷深し」、関西は気質として熱しやすく冷めやすいので、全国平均よりブレが大きい。

新築マンションの発売数も下降線。

平成後の住宅着工件数、令和元年は駆け込み需要が多少あるものの、その先が厳しそう。

◆6月度の住宅着工は駆け込み需要分で上向き

令和1年6月の新設住宅着工戸数が発表されました(国土交通省)。6月の新設住宅着工戸数は、貸家が減でも持家、分譲が増え全体では微増という結果でした。
近畿でも分譲住宅(特にマンション)の着工が急増していますが、恐らく3月末までに「請負契約」をした、旧税率適用分の着工があっただけで、一過性のものと思われます。また首都圏はかなり苦しい局面です。

戸数推移

住宅着工戸数を牽引していた貸家は、当面減少が続き浮上できないでしょう。近畿圏でも投資用マンション最大手プレサンスコーポレーションが、最近は郊外部でのファミリー向けタイプの分譲を増やしているのが目につきます。

先日久しぶりに心斎橋筋を歩きましたが、乱立するドラッグストアの店内がやや閑散としているように思いました。最も賃料負担力の高いドラッグストアの売り上げが低迷するとなれば、急上昇を続けてきたミナミの地価にも影響大です。






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