三井のリハウス、今年度も売買仲介取扱件数No.1?

三井不動産・住友不動産・東急不動産の2019年3月期第3四半期決算が発表されました。3社の不動産流通セグメントで、その子会社である仲介大手3社(三井不動産リアルティ、住友不動産販売、東急リバブル)の仲介実績進捗状況を見てみました。

全体的には取扱件数は微増だったものの、取扱単価が上昇(中古マンション価格上昇。手数料率は変わらず?)したため順調に各社売上高(手数料収入)を伸ばしています。新築マンション市場には逆風が吹いていますが、中古住宅市場はまずまず順風のようです。

今期注目していたのは、フランチャイズ制による事業運営から直営体制に完全移行した三井のリハウスが、住友不動産販売との「仲介取扱件数No1」争いで優勢を保てるかという点でした。結果的には、「リハウス」が先行して(2018年12月時点で2,255件差)おり今の勢いでは、取扱件数4万件超えで33年連続の仲介取扱件数No.1となりそうです。

差別化しにくい仲介サービスで「No1」訴求は、強いインパクトがあるので、住友不動産販売は従来の「直営仲介No1」に代わるどんな訴求をしてくるのでしょう。

グラフ

今年度も4Qを残すのみとなりましたが、4Qは不動産流通最大の繁忙期で稼ぎ時です。最終的には3社共に件数、手数料収入を前期より上積みした良い決算になりそうです。下表は2018年3月期の売買仲介での実績です。

前年実績

◆手数料収入は「三井のリハウス」が独走

仲介収益(手数料収入)でも、三井のリハウスが、「大型法人契約」の成約があったため(決算短信)実績を大きく伸ばしているのが目をひきます。

関西にいると不動産仲介では住友不動産販売の強さが目立ちますが、全国規模では三井のリハウスの仲介収益が他社を圧倒しています。取扱件数は拮抗している住友も、手数料収入はリハウスに太刀打ちできません。

仲介大手3社の収益構造はあまり開示されないのですが、三井のリハウスは法人取引に強みがあり、住友不動産販売は個人取引中心で実績を伸ばすという印象です。一時首都圏仲介No1を謳っていた東急リバブルは、売買仲介以外の不動産販売という買取転売に力を注いでいるように感じます。

不動産の仲介営業は、担当者が成約までの全てを一人で行うというスタイルですが、仲介営業マンの能力差は結構あります。そのため「担当者」により、サービス品質に大きな差がでてしまうのが現状です。

昨年、ある物件の売却依頼をした際、一般常識やコミュニケーション能力に疑問があるような外れの担当者に当たってしまい、そのレベルの低さに驚いたものでした。実績豊富で安心を謳う最大手の1社に依頼したのですが、営業マンに対する教育やコンプライアンス研修は殆どされていないと感じました。

安心して取引出来るよう売却活動をしてもらえるのか不安で、担当とは記録が残るメールでやりとりしたという経験から言っても、会社のネームバリューだけで安心するのは禁物です。
それほど仲介における顧客満足度を左右する営業マンですが、今後人出不足がより深刻化すればその劣化傾向が強まる可能性も大きいでしょう。

三井のリハウスでは、そういう従来の業界常識だった個人主義の営業スタイルを変え、「ユニット制」というチームで営業するというスタイルが取り入れられています。業界では不評でも地味にそういった取り組みが好業績につながっているのかも知れません。

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