大阪・京都インバウンド需要好調、路線価上昇も2極化進む

国税庁から2日に発表された2018年「路線価」は、全国の標準宅地の変動率の平均で0.7%アップし、3年連続の上昇となりました(前年の上昇幅は0.4%)。

ただこの地価上昇は、インバウンド効果のある大都市の商業地やホテル用地などに限られ、それ以外の地方は下落が続くという2極化が顕著です。また、上昇している大都市内部でも都心中心部と、上昇が波及していないその郊外部との2極化が進むという状況にもあります。

都道府県別で、全国で最も上昇率が大きかったのは沖縄の対前年比5%のプラスでしたが、近畿では京都が上昇率2.2%で最高でした。沖縄はリゾート開発、訪日外国人観光客向けホテル開発などが、京都もホテル開発ラッシュと、要するに好調なインバウンド需要が地価を押し上げている構図となっています。

個別地点として88.2%も上昇した北海道のスキーリゾート地「ニセコ」のように、ヒトの集まる所にカネも集まります。国内個人消費が低迷するなか、他力本願的であってもインバウンドによる経済波及効果は大きいです。

全国主要都市の最高路線価地点。バブル期越えで2年連続過去最高額を更新した、銀座・鳩居堂前が圧倒的な価格になっています。

◆京都とミナミ好調続く、関西も2極化

近畿2府4県もインバウンド効果の京都・大阪が牽引して、標準宅地の平均変動率が0.6%上昇し、3年連続上昇です。関西のなかでも、交通利便性の良い滋賀が若干のプラスに転じたものの、兵庫と奈良、和歌山は下落が続いており、京都や大阪と明暗が分かれます。兵庫は三宮が上昇するも、全体はなかなか浮上できません。

近畿主要3府県の路線価推移。商業地やホテル用地中心に上昇してきた京都と大阪は、京都が伸び率で大阪を上回るようになってきています。

3府県路線価

今回の路線価で近畿最高の上昇率地点は、京都・東山(四条河原町交差点付近)でした。昨年トップだった心斎橋筋2丁目(大阪・ミナミの道頓堀に架かる戎橋北側)はプラス22.6%と今年は近畿3位の伸び率となっています。

その心斎橋筋2丁目の路線価推移。5年で3倍近く上昇し、流石に上昇率はやや落ちてきています。ただまだ勢いがあり、来年にはキタの阪急百貨店前を抜いて近畿の最高路線価地点となるでしょう。

戎橋北詰

近畿で路線価が最も高かったのは、33年連続で大阪市北区の御堂筋阪急百貨店前でした。1平方メートルあたり1,256万円(正面路線価)と去年より6.8%上昇です。しかし2位の心斎橋筋2丁目との差は大きく縮まっています。

阪急前路線価

◆インバウンドは順調

観光庁発表の各都道府県別外国人宿泊数4月速報値です。今回路線価が上昇した沖縄や北海道(前年比1.1%)などが上位に来ています。

インバウンド宿泊数

為替も110円位の円安基調が定着してきているので、インバウンド需要には良い環境と言えそうです。






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