マンション管理組合理事長は「理事会で解任可」 最高裁

マンション管理組合の理事会が理事長を解任できるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(大谷直人裁判長)は18日、「解任できる」との初判断を示した。多くの管理規約は理事会での解任の可否を明文化しておらず、他のマンションのトラブルにも影響しそうだ。(引用元:日経新聞12月18日)

この訴訟は、福岡県久留米市のマンションで当時の管理組合理事長が、管理委託会社変更を巡り他の理事と対立し理事会で新たな理事長が選出されたため「理事会での理事長解任決議は無効」などとして管理組合に対し提起されたものです。一、二審では「理事会決議で解任できない」としていた判決を破棄したものとなります。

上記のようにこの件は管理会社変更が発端となっていますが、管理会社リプレースに限らず中・大規模修繕などお金がからむと管理組合内でトラブルになりがちです。管理会社リプレースに関しては一般論として、現状の管理会社にも十分配慮・注意しながら慎重に進めていくのがベターだと思います。この事案の事実経過を見てもかなりの期間の紛争で、背景には相当複雑な事情もありそうです。理事が10名以上いるので100戸規模のかなり大きいと思われるマンション内のコミュニティにも相当な悪影響が出ているでしょう。

各管理組合が、今回の事案から考えるべきことは、「理事長は理事の中から最も相応しい人を選ぶべきだ」という当たり前のことをどう確実に実行していくかだと思います。

事実経過

現在殆どのマンションの管理規約は、国土交通省の「マンション標準管理規約」に準拠しており「理事長は理事の互選で選ぶ」と定める一方、理事会が理事長を解任させられるかどうかは明記していませんでした。今回初めて「理事の過半数の一致により理事長の職を解くことができる」とされたわけで、多くのマンションで規約改正の動きがあるでしょう。
従来なら区分所有法に基づき、総会普通決議で理事長を解任できますが、総会招集権をもつ理事長が自分の解任を諮る総会の招集をスンナリ行うかというのはあるので、規約改正は良いことだと思います(理事会内部ですべて決められるというのも少し疑問ですが)。




実際問題として、管理組合の理事長の役割というのはかなり大きいです。マンションでは特に新築から10年位すると建物躯体、駐車場、住民マナーなどに諸々の問題が出てくるので、くじ引きで理事長を決めていたりすると痛い目に合うかもしれません。一方あまりに意欲の高い人が理事長になるのも暴走につながったりすることもあり得るので難しいのですが、管理会社をうまく使えるバランス感覚のある理事長や理事がいる理事会が理想ですね。






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