南森町周辺のマンションと上町断層

昨日24日は、英国のEU離脱というまさかの結果で驚天動地のような騒ぎとなりました。今後EUからの離脱交渉やその後の枠組みなど新たな国際秩序つくりのためかなり長期にわたり不安定な国際・金融情勢が続くと思われるので、国内の不動産市場にとっても厳しい局面となりそうです。

さて先日読者の方から南森町周辺のマンションと上町断層についてのご相談メールがあり、返信のメールが届かないようなのでブログ記事にしました。

南森町でマンション購入を検討する時、「上町断層帯」をどう考えるかは悩ましい問題だと思います。上町断層帯は大阪を南北に貫く全長約42kmの活断層で政府の地震調査委員会は2004年3月、上町断層帯全体が動いて地震が起こる確率は今後30年間で2~3%、規模はマグニチュード7.5程度と評価しました。国内の活断層の中では、地震の発生確率が高いグループに属します。こいうことを知ると活断層による熊本地震もあったことでもあり不安を覚えるのも当然でしょう。(参考:地震調査研究推進本部「上町断層帯の評価」

ただ、今回の熊本地震で新耐震基準の木造住宅が相当数倒壊していることからも、震災リスクを考えるなら防災性能が高い鉄筋コンクリート造の新築マンション購入は安全性という点からはベターな選択ではないかと思っています。免震構造や制震構造(南森町では該当する物件はなし)など選択肢も多いし、揺れることに不安があれば、低層階を選ぶということもありえるでしょう。

とにかく地震の予測は本当に難しく今回の熊本地震も全くノーマークの所で発生し、震度7クラスが短時間に2回という想定外のことが続きました。映像などで鉄筋コンクリート造の建物が半壊していたり、マンション1階部分がつぶれていたりするのを見ましたがいずれも古い建物です。1981年6月1日以前に建築確認を取得した(旧耐震)マンションなどは耐震補強が望ましいし、旧耐震基準の中古マンション購入などには特に慎重であるべきだと思います。

活断層は、過去地震を起こした形跡があって、将来も地震を起こす可能性がある断層ですが上町断層帯(阪神高速沿い)は、厚く堆積する沖積層のため位置や長さなど不確実で、ボーリングなどで所在が推定されている活断層という位置付けです(国土地理院の都市圏活断層地図)。また、上町断層帯の各種調査研究は続いており、新らしい知見やデータによってあるいは発生確率の求め方によって地震発生確率の数値が大きく変わることがあるという事は意識しておいていいでしょう。

南森町活断層図

私は2008年頃から南森町でのマンション分譲状況をフォローしていますが、2011年3月の東日本大震災以前はマンション購入に当たって震災リスクを意識することはあまりなかったと思います。ただ震災後、上町断層帯の存在が一気にクローズアップされ、大阪市北区や中央区でのマンション購入に当たって震災リスクをどう考えるのかの議論が盛り上がっていたのをよく覚えています。

そういう状況もあり、東日本大震災(活断層型ではなく海溝型地震でしたが)後南森町で売り出す新築マンションにおいて「上町断層帯」の存在が販売状況にどんな影響を与えるのか大変注目して見ていました。以下がその時の感想です(販売開始は、大震災後1年近く経過していますがプレセールスは半年前位には始まっていました)。

南森町3物件

プラウド大阪同心は、ブランド力、立地プラス防災対応マンション訴求成功
ブランズ南森町は、紅梅町の東南角地という希少な立地が総て
クレヴィア南森町は、上町断層真横の立地より、商品企画原因の苦戦?

結局、東日本大震災後の南森町での新築分譲マンション販売に関して、震災リスクを考え購入を見送った方も若干おられたはずですが、結果的には震災リスクを冷静に割り切ってマンション購入に踏み切る方が多かったということでした。

東日本大震災のような大きな震災があっても1年も経過するとその記憶が急速に風化するものだと実感しましたが、今回の熊本地震の記憶も時間とともに薄れて震災リスクも忘れがちになると思います。それでも、新築マンション購入に当たってはそのマンションの耐震性能や地盤、杭工事など防災性能をよく確認・チェックするというリスク思考は持ち続けていきたいものです。


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