マンション管理戸数ランキング(2016年)

マンション管理新聞社から2016年版のマンション管理受託戸数ランキングが発表されています。大京アステージ、日本ハウズイング、東急コミュニティーの3強は変わりませんが、注目はランキング4位に浮上した三菱地所コミュニティです。三菱地所丸紅住宅サービスを吸収合併して、一気に管理戸数30万戸に手の届く位置まできました。

マンション管理業は、利益率は高くないものの典型的なストックビジネスで安定してキャッシュフローを稼げるため、M&A市場では人気業種です。三菱地所丸紅住宅サービスのような10万戸を超える大手クラスの買収は珍しいですが、中・小規模の管理会社へのM&Aはマイナス金利下ということもあり、今後も増えていくでしょう(経営者の高齢化で、後継者のいない管理会社の事業譲渡もあるようです)。

マンション管理戸数w-2016

2016年ランキングのもう1つの注目点は、首位の大京アステージと2位日本ハウズイングの差が1,456戸に縮まり、日本ハウズイングの受託戸数伸び率から来年はほぼ確実に首位が入れ替わるというところです(ただし、大京アステージとランキング13位の穴吹コミュニティとは同じ大京グループに属するので2社合計すると約53万戸の受託戸数となります)。

独立系管理会社の日本ハウズイングは、マンションデベロッパー系列管理会社のように、新築マンションを毎年数千戸単位で自動的に受託するというようなことはできません。この1年で増やした約1万4千戸の大半はリプレースによるものです。管理組合へのプレゼンテーションスキルも高いのでしょうが、相対的に安く設定される委託管理費が大きな武器になっているのでしょう。ただしその反面、フロントが担当する管理組合数が他社に比べかなり多いという問題点はあります。

リプレースの件で言えば、委託管理費だけで管理業者を決めるのは危険です。委託管理費以外の部分での収益の稼ぎ方が各社違い、トータルコストが見えにくいのです。また最も重要な人の部分では、優良なフロントマンが担当するのかどうかが大きい上、優秀なフロントほど入れ替わりが激しいように思います。時々、良いマンション管理会社を教えてほしいと聞かれるのですが、会社よりもフロント個人のスキル・人間性次第という面が強いということがあり、答えるのは大変難しいです。

反対に、絶対に避けるべきだと思うのは「理事長個人を告訴する」というような管理会社です。理事長個人が、顧問弁護士を抱える企業(管理会社)から告訴されるほど厳しいものはありません。訴訟経費や弁護士事務所などのリソースを自由に使える企業が、無報酬で理事長職を行っている個人を告訴し訴訟当事者にするようなことはあってはならないことだと思っています。例え当該理事長にどんな過誤があったとしても違う方法で解決すべきだと思いますので、そういう管理会社は出来れば避けるべきでしょう。

また、リプレース云々は別にしても、管理組合としては委託先管理会社の業務遂行能力チェック、管理会社の評価としての顧客満足度ランキングや国土交通省のマンション管理会社ネガティブ情報などのチェックなどもしておくべきだと思います。

(追記:10月15日)
先月、スタイルアクト株式会社の運営サイト「住まいサーフィン」で2016年マンション管理会社満足度ランキングが発表されました。全体では8年連続で野村不動産パートナーズが1位です(以下住友不動産建物サービス、三井不動産レジデンシャルサービスと続く)。また理事経験者限定でのランキングでは伊藤忠アーバンコミュニティが1位(野村不動産パートナーズは2位)になっています。この調査は東京主体と思いますが、管理会社の規模(管理戸数)と管理満足度は比例しないことや理事会経験者によるランキングもあり、個人的には非常に納得感がありました。


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