新築マンション市場は5月度も順調、在庫も減(近畿圏)

近畿圏の新築マンション市場5月度は発売戸数前年同月比22.2%増、契約率79.9%と順調でした(不動産経済研究所発表)。特に2017年度に入った4月5月が連続して好結果となっており、2015年秋から低迷の続く関西新築マンション市場に少し変化がでてくるのかも知れません。

4月に1,020戸に膨れ上がった完成在庫が943戸に減っているのも地味に大きいです。ただ、投資用という仮需で嵩上げされている部分や、注目物件の売出しの有無次第という面もあり、契約率だけでの判断は危険です。一部でコメントされていたような絶好調=作れば売れる、という状況ではありません。

それでも実需層の動きがかなり良くなってきているのは事実で、価格帯別初月契約率(1~5月期)の推移グラフで前年同期と比較するとはっきりとわかります。2017年1~5月期は、2500万円以下の(投資用)価格帯以外でも殆どの価格帯で好不調目安ライン70%をクリアしています。数は少ないものの8,000万円超の新築マンションも順調に契約できているようです。

価格帯別契約率

2015年1月からの投資用(1K~1DK)を除く実需物件の初月契約率推移です。70%超の契約率で安定するのかどうか6月度が注目です。

実需初月契約率

5月度の実需(ファミリー向け)新築マンション市場の各月の動き(近畿圏)。

ファミリー向け物件の動き

近畿圏2017年5月度の新築分譲マンション主要指標です。契約率大幅アップ。

・発売戸数   1,738戸(前年同月比22.2%増)
・契約率    79.9%(前年同月比15.4ポイントアップ)
・1戸当り価格  3,570万円(前年同月比7.3%アップ)
・1㎡当り単価  62.0万円前年同月比1.4%ダウン)

23日の日経新聞朝刊に、東京都区部の中古マンション「3分の1が値下げ」という記事がありました。新築マンションの高騰に合わせ上昇してきた中古マンション価格も下落局面にあるようです。中古マンションの価格は需要と供給のバランスで決まります。値下げが広がる要因は3年前に比べ3割高いという価格に新築マンションと比較しての割安感がなくなり買需要が鈍化したということでしょう。

下図は東京都区部の中古マンション希望売出し価格のグラフで、昨年からは横ばいとなっています。
中古マンション売出しグラフ

ここから約3分の1の物件が値下げをしているということですが、実際の「成約価格」は更に下がっているでしょう。首都圏でも普通に指値はすると思うので、売出し価格と実際の成約価格のかい離率がどの位あるのか興味があります。

新築マンションでも需要鈍化は顕著になりつつあるはずです。中古マンションのような機動的な価格変更は難しい新築マンションの価格設定は、よりきめ細かさが求められてくると思います。


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35階建てヨドバシ梅田タワー(仮称)と回遊デッキ一部完成

ヨドバシ梅田一体開発計画の先行工事、歩行者用デッキ(Aデッキ:大阪駅側)が今月30日完成すると15日の日経朝刊に出ていました。この通路が出来ると本当に便利になるのですが、それにしてもついこの間着工したばかりなのにすごく早く感じます。ただ、よく通るグランフロント大阪側のBデッキの方はもう少し時間がかかり秋頃完成のようです。(ヨドバシカメラニュースリリース

横から見ると少しだけヨドバシ梅田側が低くなっています。

大阪ステーションシティ側の入口部分。

完成後のデッキイメージ図。

ヨドバシ梅田駐車場跡に出来る超高層複合ビル「(仮称)ヨドバシ梅田タワー」については来月着工に向け着々と準備が進んでいるようです。現地建築計画のお知らせを見ると、建物は当初発表されていた34階建てから35階建てに変更されており、建築延べ床面積も増えています。
下図は昨年ヨドバシカメラが公表した計画概要(既存のヨドバシ梅田ビル含む)に建築計画のお知らせによる修正を加えた計画概要です。

北側立面図です。観光バス発着スペースがあるのは便利だと思います。前面道路も広いです。

建築計画のお知らせでは、建物の主要な用途に「百貨店・飲食店」とわざわざ分けて記されています(百貨店には通常飲食店フロアあり)。オーソドックスな百貨店、三越伊勢丹が撤退を余儀なくされた激戦区のキタなので一般的な百貨店業態というより、ファッションビル的なところが百貨店テナントになるのかもしれません。
百貨店業界売上ランキング上位10社。規模は大きくないものの結構上位にきているパルコやマルイの丸井グループが注目です。

「(仮称)ヨドバシ梅田タワー」建設予定地前に立つと、広い区画道路西方向にグランフロント大阪を挟んで「うめきた2期」がすぐそばにあり、びっくりする位近いと感じます。
「うめきた2期」事業は新駅「北梅田駅(仮称)」と東海道線支線の地下化がメーンすが、その北梅田駅(仮称)が開業すれば、関西国際空港とキタがダイレクトにつながり外国人観光客激増などで人の流れが一変するでしょう。そういう意味でも、ヨドバシ梅田タワーに入居するという百貨店はインバウンド客取り込みに長けたところではないかと思います。

JR新大阪駅からこの北梅田駅(仮称)を経て関西国際空港へのアクセスルートとなる「なにわ筋線」も大阪府・大阪市・JR西日本・南海電鉄・阪急電鉄5者により2031年春開業にむけ早期事業化の合意がされました。それらの事業が完成するのはまだまだ先ですが、ヨドバシ梅田タワーの立地はインバウンド需要も含め圧倒的なポテンシャルを秘めていると言えそうです。


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東京建物の御堂筋沿いホテル用地着工へ

東京建物が、都市型ホテル開発事業積極展開のため、昨年北久宝寺町4丁目で取得した御堂筋沿いの開発用地「(仮称)御堂筋プロジェクト」はいよいよ来月着工します。2018年末予定だったホテル開業は少し遅れて2019年春頃になりそうです。ホテルオペレーターは未発表ですが、客室数300の新ホテルは外国人観光客が好むミナミにも近い好立地に位置します。

旺盛なインバウンド需要取り込みのため、大阪市の都心部ではホテル建設ラッシュですが、メーンストリート御堂筋沿いという立地は希少です。東京建物のこの用地は、「御堂筋本町南地区地区計画」区域内にあり、御堂筋にふさわしくない用途の建築物は禁止されるなど、美しい御堂筋の沿道景観が将来にわたって法的に担保されています。都市景観再構築が図られる御堂筋はその魅力・風格を更に高めていき、併せて御堂筋に面する土地もバリューアップしていくでしょう。

東京建物のホテル計画地のすぐ近くにある南御堂では、積和不動産関西(積水ハウスグループ)が「御堂会館建替え工事」を行っており、建替え後は「エクセルホテル東急」関西初出店が予定されています。好調を保つインバウンド需要、東京五輪特需も控える2020年に向けて御堂筋沿いのホテル計画が一斉に動き出している感じです。

(仮称)御堂筋プロジェクトの概要。御堂筋に面する低層部(1~2階部分)は、賑わい創出のためカフェなどの飲食店や小売店などに限定されるためファッショナブルな雰囲気になると思われます。

拡大図。2つのホテルができればオフィスも多いこの一角は、業務時間外でも華やいだ雰囲気と活気がでることでしょう。

東京建物のホテル用地現地。

御堂筋沿いで計画されている各ホテルの位置図。御堂筋沿いではないものの「御堂筋本町地区地区計画」内の「アパホテル&リゾート」も入れました。


ロイヤルパークホテルが入居するオービック御堂筋ビルの新築工事。

アパホテル&リゾートも間もなく着工。アパホテルは南森町でもホテル建築中。

エクセルホテル東急が入る南御堂の御堂会館建替え工事。

大阪のホテル市況は今絶好調と言えるでしょう。3月の大阪府の客室稼働率は全国一で、特にシティホテルの稼働率は90.0%と極めて高くビジネスホテルも86.7%とホテル不足が顕著です(観光庁観光統計)。
大阪市内のホテル総客室数は、2015年3月末で約49,700室ですが(厚生労働省HP)、ホテル開発ラッシュの大阪都心部で今後新規に創出される客室数は10,000室以上にも達すると言われています。ただ、訪日外国人を2020年には4,000万人(2017年2,800万人位?)へという政府目標も現実味はある状況なので、当面は新しく開業するホテルも順調な滑り出しを期待できると思われます。

また、大阪の外国人宿泊客は、韓国、中国、香港などのアジア系が圧倒的に多いのが特徴です。同じ関西でも欧米系の多い京都とは大きく異なります。大阪で新規開業するホテルはアジア系外国人観光客をどう取り込めるかが経営上のキーポイントになりそうです。

3~4年前位には、骨董通りの老松町で古美術品を購入する中国人観光客が目立っていましたが今はさっぱりです。一方で以前は見なかった南森町のドラッグストアや中村屋のコロッケを買っている中国人系観光客を見るとある種健全で、インバウンドも安定成長期にきているように思ったりします。

(関連記事:南御堂に続きオービックの複合ビルにもホテル、御堂筋で開発続く

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